ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
午後の授業が終わり、掃除とホームルームを終えたあたしは、約束通り体育館へ向かった。
渡り廊下を歩きながらふと顔を上げると、体育館の扉の真ん前に、ひとりの男子生徒が腕組みしながら仁王立ちしている。
なにあれ? もしかして通せんぼしてるのかな?……あ、あの人は。
「関先輩?」
生徒会長だ。こんな所でなにしてんの?
不思議に思っていると、会長が片手をヒョイと上げて、相変わらずの全開スマイルで気さくに話しかけてくる。
「よっ! キミを待ってたんだよ」
「え? あたしを待ってた?」
「うん。キミと甲斐で大事な話があるんだって? 『瑞樹が来るまで誰も体育館に通さないでください』って、甲斐に頼まれたんだ」
ニコニコ答える関さんを見て、つい笑ってしまった。
全生徒のトップに君臨する生徒会長様が、後輩に頼まれて、こんな門番みたいなことしてたのか。
普通に引き受けちゃう素直さと、真面目に実行する心根の良さが、この人が全学年に慕われる理由なんだよなあ。
海莉は男を見る目があると思う。
渡り廊下を歩きながらふと顔を上げると、体育館の扉の真ん前に、ひとりの男子生徒が腕組みしながら仁王立ちしている。
なにあれ? もしかして通せんぼしてるのかな?……あ、あの人は。
「関先輩?」
生徒会長だ。こんな所でなにしてんの?
不思議に思っていると、会長が片手をヒョイと上げて、相変わらずの全開スマイルで気さくに話しかけてくる。
「よっ! キミを待ってたんだよ」
「え? あたしを待ってた?」
「うん。キミと甲斐で大事な話があるんだって? 『瑞樹が来るまで誰も体育館に通さないでください』って、甲斐に頼まれたんだ」
ニコニコ答える関さんを見て、つい笑ってしまった。
全生徒のトップに君臨する生徒会長様が、後輩に頼まれて、こんな門番みたいなことしてたのか。
普通に引き受けちゃう素直さと、真面目に実行する心根の良さが、この人が全学年に慕われる理由なんだよなあ。
海莉は男を見る目があると思う。