ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
やっぱり雄太、もうあたしのこと諦めたのかな……?


ふと、背中を丸めて地面をボンヤリ見つめている自分に気づいてハッとした。


ほらまた同じことをモンモンと考え込んでるし!


あたしは思考を切り替えるためにブルブルと頭を振って、空を見上げなら自分に語りかけた。


もういい加減に割り切ろうよ、自分。


答えを出したのに、いつまでも同じ所でグルグルしててもしょうがないんだから。


雄太があたしのことを諦めたんなら、それでいい。


どっちにしろ、あたしの気持ちは変わらないから。


これからも、ずっと雄太を想い続けるだけなんだから。


どんなに悲しくても寂しくても、雄太を失うことに比べたら、よっぽどマシだ。


「瑞樹」


急に後ろから名前を呼ばれて、ピクンと体が震えると同時に心臓が高鳴る。


ギクシャクと振り返って、あたしは、彼の名前を呼んだ。


「雄太」


「よう。晴れてよかったな」


ジャージ姿で頭にハチマキを締めた雄太が、すぐ後ろに立っていた。
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