君の言葉は私を刺す
「あっ!!早輝っ!!」




なんでこんなにタイミングいいんだよ。




なのに、俺の気持ちはいつもタイミング悪い。




冬羽が手を振りながら俺のところに来た。




「お疲れ様!!二位おめでとう!!」




「ありがと。」




何気ない表情で言ってみる。




「今トイレ探してたんだけど、わかんなくなっちゃって。」




でも、早輝見つけたから来てみた!って、俺のそんなに優しくしないでほしい。




「ん?どうしたの?」




両思いだと知ってても、振り向いて欲しいと思ってしまう。




「早輝?」




こんな俺を好きになって欲しい。




「ねっ、大丈夫?」




「あっ、うん。大丈夫。」




そう言うと冬羽が俺の隣に座った。




「、、、ほんとにかっこよかったよ。ちゃんと見てた。」




「見てたのは波人じゃないの?」




「、、、、、、え?」




俺の言葉に冬羽の目が大きく開かれる。




「俺、2位だよ。かっこよくなんてないでしょ。1位取ったやつがかっこいいでしょ。それに好きな男だし。」




俺の言葉に俯く。




ほんとに分かりやすい。




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