君の言葉は私を刺す
波人に好きな人?




「その人のこと好きなの?って言ったら、多分って言うんだもん。多分って何?って思ったけど、私が入る隙がないのは間違いないからさ。、、、私告白したの。ダメ元で。今好きな人いるって言ったのにね。ごめんって言われたけど、スッキリした!!」




だから、結果オーライなんだって笑うすずか。




すずかは凄い。




強いと思った。




「話してくれて、ありがとう。、、、私ね、大会の日見に行ったの。星那と。」





「そうなの?」




すずかは怒りもせずに聞いてくれた。




その優しさに私の胸が痛くなる。





「かっこよかった。泳いでる姿。でもね、私友達のこと傷つけたかもしれない。、、、早輝が凄く悲しそうな嫌そうな顔で私と話してて。いつも、そんな顔しないから。お兄ちゃんみたいに優しいから、びっくりしちゃって。、、、それが気になって、決勝のリレーも全然覚えてないの。」




あの後、1人取り残された私は早輝の悲しそうな顔が忘れられなくて、リレーを見ていても、平泳ぎ見ていても、何も見えてなんていなかった。




ただ、頭が真っ白でボーッと眺めていた。




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