君の言葉は私を刺す
「おぉー!それギターケース?弾けるんだ。」




「あっ、はい。弾けますよ。」




私が近づいていくと、叫んだ子と昨日の人、それからもう1人色白の男の子が川から上がってきた。




さっき見た小学生たちは、端の方で釣りをしている。




「ねぇ、早輝。まず名前言ったら?名前も聞かないで、色々聞くのって失礼でしょ。」




タオルで頭をガシガシ拭きながら色白の男の子が言った。




「あっ、ごめんごめん。俺は張本早輝(そうき)。よろしくな。えーーーと、」





「あっ、藤井冬羽です。高二です。」




「冬羽ちゃん!俺達も高二だよ。な?」




早輝君が後ろを向くと、面倒くさそうにして、色白の子が、





「俺は槙田來斗(らいと)。よろしく。」




そう言ってそっぽを向かれた。




「こっちが昨日会った奴。ほら、あいさつしろ!」





「、、、松永波人。昨日って、海の人?」




波人君か、、、、、、




「あっ、はい!そうです。」




私がそう言うとふーんと、どうでもいいようにまた海に入る。




「ごめんな。二人とも人見知りなんだわ。冬羽ちゃんはここに住んでるの?」




早輝君が私の隣に座って、話をしてくれた。




「ううん。おばあちゃん家がこっちにあって。夏休みだけここにいるの。」




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