君の言葉は私を刺す
次の日も、私は川に向かった。





会いたくて、見たくて。





そして、波人君を見ている時に思うこの感情をノートに書いた。




分からない。




恋、なの?




分からない。





でも、目が離せなくて。





その目で私を見てほしくて。




そんな今の気持ちを歌詞にした。





今日はちょっとだけ弾いてみようかな。





私はギターケースからギターを取り出して、昨日と今書いた歌詞を見ながら、適当にメロディーを付けて歌いながら弾いてみる。




目をつぶると、何も見えないのに、波人君の姿や声を思い出した。




今出来たところまでを歌い終えると、拍手が聞こえる。




「えっ!?」




「凄いな冬羽ちゃん!!ギター上手いし、声も綺麗!!」




早輝君が手を叩いてそう言ってくれる横で、來斗君がびっくりした顔で見ていた。




「凄いね。、、、こんな所でも出来ちゃうんだ。」





「あっ、ありがとう!!」




私が2人にそういうと、波人君が私を見た。




「ふーん、そのギターケース飾りじゃなかったんだ。」




そう言ってニヤッと笑った。




< 17 / 177 >

この作品をシェア

pagetop