君の言葉は私を刺す
「そう?俺は、最初からそう思ってたよ。、、、初めて橋の上から飛び降りてきた時。この女、絶対他と違うって。でも、泣きそうになってたことあったじゃん。その時は、ちょっと重なったよ。母親と。でも、俺の母親なんかと全然違った。直ぐに立ち上がってた。」





思い出しながら、ゆっくり言葉を繋いでいく。




私はただその言葉を聞いていた。




「それに、早輝がお前のこと好きって言った時。変な違和感があった。両親のこと話した時、強い目をしてた。そのあと泣きそうになった時は、ちょっとトラウマなりそうになったけど。、、、それでも違うと思った。」




「そんなに泣くのダメなの?」




「分からない。でも、胸がえぐられるそんな感じになる。」





「そうなんだ。」





「分かってるよ。最低な奴だろ?でも、もう少し一緒にいてみたいと思った。初めて。一緒にいるにはどうしたらいいか、そう考えたら、付き合うしかないんだって。男女の友情なんて、無理って言われた。」





「誰に言われたのよ。」





「後でわかるよ。、、、、、、だから、俺と付き合って。冬羽。」





純粋な目だった。




ずっと待ち望んでいた。




黒い瞳が、ちょっとだけ光を灯すのを。




< 170 / 177 >

この作品をシェア

pagetop