君の言葉は私を刺す
私はすっかり飛び込みの虜になって、その日から何度も川に飛び込んだ。




雨の降らない日は毎日川に行って、何日目かわからないけど、來斗と波人と早輝とIDを交換したんだ。




嬉しかった!




すごく嬉しかった。




私のスマホの中に波人の名前が表示されるのがなんか不思議だった。




私、この夏、みんなに会えてよかった。




でも、明日、來斗と早輝が帰っちゃうんだ。




お盆だから、1度家に帰って、また戻ってくるって言ってたけど。




波人はお盆もこっちで過ごすらしいけど、私とだけ会ってくれるかな?





でもね、私もう会った時から気づいてしまったんだ。




惹かれてしまったの。




あの黒髪に、




あの瞳に、




あの背中に、




あの腕に、




そう、




私は波人に恋をした。





追いかける恋なんてしたことない。




でも、たまに見せるあの笑顔を、




言葉も、




見たくて、聞きたくて、




私は波人のことを追ってしまう。




こんなこと初めて。




夢中で、




心臓が痛くて、




鼓動が早くて。




私は本気で恋をした。




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