君の言葉は私を刺す
2人は私が夏に何があったのか、面白そうに聞いていた。




「それで、冬羽は波人っていう人が好きなわけ?」




「え?いや、まだ分からないけど、、、、、、」




星那に言われてドキッとしたけど、まだ誤魔化しておいた。




「でも、その人かっこよかった!!あの、目に凄く惹き込まれる。」




すずかがそう言って足をバタバタさせる。




「それより!2人はどうだったの?夏休み。」




私は話をすり替えた。




だって、すずかがもし波人のこと好きになっちゃったら、きっと誰だって付き合っちゃうもん。




みんなから可愛いって言われてる、男女ともに人気なすずかなら。




ヤキモチ、、、、じゃないけど。




「でわ、夏休み明け揃ったし、やりますか!」




星那がドラムを叩いた。




それを合図に私達は練習を始めた。




私はまだ幸せな日々を過ごしていたんだ。




これから起こることに、何も気づかず。



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