君の言葉は私を刺す
確か、こないだ冬羽の後ろにいたような、いないような。




「そう。えと、俺は來斗。」




「私はすずか!よろしくね!來斗君。」




握手を求められて、反射的に握り返した。




「え、なんか腕から血出てない?」




あれ?





ほんとだ。





なんでだろ?





どこかにぶつけたんだろうか。





「みんなゴールしたよね?ちょっと来て!!」




俺の手を取って、走るすずか。




そのまま救急のテントにあった椅子に座らされた。




水で軽く汚れを落とすと、消毒液をつけて、絆創膏を貼られた。




「これで血は止まると思うけど、なんか腫れてるみたいだから湿布も下に貼っておくね。」




「あっ、ありがと。」




「どういたしまして。、、、來斗って名前なんかいいね。」





「、、、、、、変な名前じゃない?」





昔から名前の事を言われるのは好きじゃない。





キラキラネームとか言われて馬鹿にされる。




どうせまた同じなんだろう。




「あっ、ごめん。気に触った?馬鹿にしてる訳じゃなくて、珍しい名前だから、なんか、特別みたいでかっこいいなって思ったの。」



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