君の言葉は私を刺す
【冬羽 side】





また拒まれた。




好きな人にこんなに避けられるなんて、生まれて初めてなんだけど。




はぁ、でもしつこいのかな。




気を取り直して、午後の種目も頑張った。




リレーはずっと波人を目で追っていた。




面倒くさそうにしてるけど、1位で帰ってくるなんて。




かっこ良すぎだし。




「波人君かっこよかったねー!!1位とか凄すぎる!!」




隣ですずかがはしゃいでいる。




ねぇ、そのカッコいいはどういうかっこいいなの?




なんて、聞けたらいいのに。





そう出来ないのは親友だから。





変な事聞いて、空気おかしくしたくない。




あー、私ってこんなにめんどくさかったっけ?




閉会式が終わって、後片付けをする。




終わっちゃったな。




「おつかれ、冬羽。」




「おっ!早輝っ!!おつかれー!!」




早輝がポールをたくさん重ねたのを運んでいた。




「半分持とうか?」




「ううん。大丈夫。、、、あっ、このタオル持っててくれる。」





首にかけていたタオルを指さした。




「いいよー。あっ、やっぱり私もついて行くよ。このビブスも多分そっちに持っていくと思うし。」




私は早輝と一緒に体育祭の倉庫まで持ってきた。





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