君の言葉は私を刺す
そう言って笑うすずかはやっぱりずるい。




「なんで?」





「、、、私も波人のこと好きだから。」





言うはずのない言葉が自然と出ていた。




やばい、、、、




すずかは無表情のまま私を見る。




「、、、そっか。まぁ、気楽に頑張ろうじゃん!」




そう言って教室を出ていったすずか。





気楽にって、、、、どういうこと?




黙っていた星那が私に言った。




「ライバルになっちゃったね。私はどっちも友達だから、中立な立場にいるよ。」





「、、、うん、分かってる。」




何分かしてすずかが戻ってきた。




練習を再開する。




気にしないように、そう心に決めて。








「じゃあ、今日は終わりにしよう。」




「「おつかれー!!」」





私が言うと星那とすずかは片付けを始めた。




「星那、私が今日鍵返してくるから、すずかと先に帰って。」





小声で星那に伝える。





「分かった。冬羽も気をつけてね。」





「うん。」




私は鍵を持って職員室に向かう。




「失礼しましたー。」




鍵を返して、職員室を出ると、




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