君の言葉は私を刺す
「、、、、、、え?」




突然のことに動揺して、ノートを落としてしまった。





波人はノートを拾い上げると私の頭に置いた。




「ちょっ、待って!!」




教室を出ようとする波人のジャージを引っ張った。




「俺は女々しい女は嫌いなんだ。直ぐに落ち込むようなやつは見てて吐き気がする。」




振り返ると強い目でそう言われた。




ゆっくり手を離すと、波人は階段を降りていった。




なんだよ。




髪なんて触られたら、ドキってなるじゃん。





なのに女々しいなんて、、、、、、




私、女々しくないし。




落ち込んでいたはいたけど、波人には関係ないじゃん。



ごちゃごちゃ考え出したら、自然と涙が出てきた。




嫌だ。




これじゃ言われた通りになっちゃう。




女々しいやつじゃん、、、、、、




私は制服でゴシゴシ目を擦った。




逆にそれが痛くて涙が出そう。




「あれ?冬羽?」




後ろを振り向くと、息を切らして走ってきた早輝がいた。




「あれ?今度は早輝??」




赤い目がバレないように、下を向く。




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