君の言葉は私を刺す
「冬羽、、、なんで下向くの?」




「なんでもないよ。波人探しに来たの?波人なら、もう下にっ、いっ、「うん。わかったわかった。」





波人の名前を言ったら涙がまた出てきた。




止めようとしても、早輝に抱きしめられているから、急に優しくされて涙が止まらない。




「っ、、、泣き止まないと、、、いけないのに。」




「なんで?」




「女々しいっ、、、から!」




私がそう言うと頭の上でクスッと笑った。




「なんで笑うの!!」




私が睨むと早輝がジャージの袖で私の涙を拭く。




「ううん。冬羽はいっつも一生懸命だなーって思って。、、、なんでいっつも冬羽は傷ついてるんだろうな。」




なぜか分からないけど、私より悲しそうな顔をする早輝。




「落ち着いた?」




「、、、うん。ごめん。八つ当たりした。」




私がそう言うとちょっと座ろうと言われ、軽音部で使っている教室の隣、空き教室の椅子に座った。




「いいの?早輝。部活。」




「うん。誰が鍵返すかジャンケンしたんだけど、波人がいなくて。それで呼びに来たけど、多分他の人が返したかもな。」




< 63 / 177 >

この作品をシェア

pagetop