君の言葉は私を刺す
「そうなんだ。さっきね、波人に会ったの。」




「うん。それでまた傷つけられたの?」




早輝なら、私の話もちゃんと聞いてくれる。




そう思って私は早輝にさっきのこと、それから上手く歌詞が書けないこと、家族と上手くいかないこと、そして、波人と上手くいかないことを話した。




早輝は頷きながら最後まで聞いてくれた。




声が震えると、手を握ってくれた。




「そっか。、、、あいつもなんでそういうこと言うかなー。女々しいとか。言いたい放題言って。」



「でも、結局泣いちゃったし。女々しいよ。」




自分で言ってて落ち込んでくる。




「私めんどくさい!!なんでこんなこと考えてるんだろうね。」




あははって笑うと早輝が、首を横に振った。




「俺はそうは思わないよ。だって、悩んでるってことは真剣に向き合おうとしてるんだ。家族のことも部活のことも、波人のことも。だから、俺は、その事で泣いても女々しいなんて思わない。」




はっきりそう言った早輝はなんだか輝いて見えた。




波人とは違う。




明るい、暖かい、光。




「ほんとに、早輝は大人だね。ふふっ、なんでだろう。早輝にそう言われると、自信が出るね!」



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