君の言葉は私を刺す
それでも、心がズーンと落ちていくのが分かる。




胸が痛くて、痛くて。




でもそれを必死に隠そうと私は階段を降りた。




大丈夫。




大丈夫。




「冬羽?」




「あっ!、、、來斗。」



「ライブ凄かった。久しぶりに何か見て鳥肌立ったよ。」




そう言って嬉しそうに笑う來斗。




「來斗、どこか行くの?」




「ん?ちょっと空き教室に。これ置きに行くんだけど。」




そう言って私の横を通ろうとする。




待って、このままだったら気づくかもしれない。




「待って!!後で行こうよ!!」




「え?なんで?」




私の言葉を不審に思ったのか、気にせず上っていく。



「だから、ちょっと、今は」




「意味わかんない。なんで、後でい、、、、かなきゃ、、、、、、、」




やばい。




目線が向かいの校舎だ。




まだいるのかな。




私は來斗を見てるから分からないけど、固まってるってことは、まだいるんだ。




「來斗、、、、行こうよ。」




「、、、、、、うん。でもこれ置いてくる。ありがとね、冬羽。自分も辛いのに。」




私よりも悲しそうに微笑むから、私は首を横に振ることしか出来ない。



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