君の言葉は私を刺す
「ありがとう!!運んでくれて。」



そう言うと帰っていってしまうすずか。




俺は咄嗟に声を掛けた。




「一緒に、帰らない?」




「え?」




「俺、冬羽から聞いたことしか知らないんだよね。すずかちゃん、のこと。だから、狭く深くの関係に入って欲しいから、もっと知りたいんだけど。」




自分でもよくこんな恥ずかしいこと言えたと思う。




顔が赤くなるのが分かって、俯いた。




すずかは笑って、俺の元に走ってきた。




俺の心臓がドキンとなる。




「いいよ!行こ!!」




ひまわりみたいな笑顔。



「それから、すずかでいいよ!ちゃん付けられるの嫌いだから。」




「俺も。言うのも嫌だし。來斗でいいよ。」




「おぉー、結構言う人なんだね?」




「まーね。」




なんでだろう。




本当の俺を出せている。




完全に振り回されてるわ。




あの笑顔に。




照れたり、赤くなったり、焦ったり、言わなくていい事まで言って、本性だして。




もうその瞬間思ったんだ。




この子のこと好きになったら負けだ。




もう、




溺れた。





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