死神の僕は命を描く
それからも、僕は二人と一緒に過ごした。文化祭でお化け屋敷をしたり、テスト勉強を図書室でしたり、新の家でクリスマスパーティーをしたり……。
純粋できれいすぎる二人と過ごしていると、自分の表情が作られているものなのかわからない。
こんなに元気な新は、どんなことで命を落とすのだろう……。
その疑問の答えが返ってきたのは、春休みになってすぐのことだった。
僕は死神の仕事をする時は、上司が用意してくれたマンションやアパートの部屋で暮らしている。
マンションのベッドの上に横になり、僕はスマホで音楽を聴いていた。春休みは宿題がないので退屈だ。この音楽は新が好きなものらしいが、僕にとってはどこか耳障りだ。
もう聴くのをやめようと思ったその時、ラインが届いた音がした。相手は莉音だ。
『大変!新、入院するって!』
僕は急いで支度をし、家を飛び出した。
新は病院のベッドに横になり、スケッチブックを開いて絵を描いていた。一見、元気そうに見える。
「莉音ちゃんから、入院するって聞いて……」
なぜ自分の胸がこんなに嫌な音を立てるのか、わからない。死神の僕がそばにいるということは、確実に彼は死ぬのだ。
純粋できれいすぎる二人と過ごしていると、自分の表情が作られているものなのかわからない。
こんなに元気な新は、どんなことで命を落とすのだろう……。
その疑問の答えが返ってきたのは、春休みになってすぐのことだった。
僕は死神の仕事をする時は、上司が用意してくれたマンションやアパートの部屋で暮らしている。
マンションのベッドの上に横になり、僕はスマホで音楽を聴いていた。春休みは宿題がないので退屈だ。この音楽は新が好きなものらしいが、僕にとってはどこか耳障りだ。
もう聴くのをやめようと思ったその時、ラインが届いた音がした。相手は莉音だ。
『大変!新、入院するって!』
僕は急いで支度をし、家を飛び出した。
新は病院のベッドに横になり、スケッチブックを開いて絵を描いていた。一見、元気そうに見える。
「莉音ちゃんから、入院するって聞いて……」
なぜ自分の胸がこんなに嫌な音を立てるのか、わからない。死神の僕がそばにいるということは、確実に彼は死ぬのだ。