もののけ姫に愛されて。。
…が、そこまでしか…思い出せなかった…
「……っ」
《あの時の…? この場所だったのか…?》
『あの時は、貴方のおばあさまが…【この子は、まだ幼い。大人になるまで…待って欲しい。私が身代わりになるから】と』
「…あの時…、迷子になっていた…」
《まさか…、
ばぁちゃんは、この女に連れていかれて…?》
次の瞬間、その女性はほくそ笑みながら…
『大丈夫、おばあさまは連れて行っていないゎ。貴方の生命の身代わりは、誰もなれない…
私が欲しいのは、貴方だけ…』
「それなら…、彼女を返してやってくれ…
関係ないんだ、ホントに…」
その女性は、意識を失っている美結の顔をのぞき込む…
『この子、貴方のことが余程、好きなのね?』
そぅ、魅惑的な笑みを浮かべる…
律は咄嗟に、良くないことが起こる…と、悟った…
その女性の身体は、一瞬にして掻き消され…
「おい! 止めろっ!
彼女に危害を…加えるなっ!」
絨毯の上に、横たえた美結の身体が、一瞬、跳ね上がった…
「…三枝っ!」
その次の瞬間、意識を失っていたはずの美結の両目が見開き…身体を起こした…
ゆっくり…と、その瞼を開ける…
『この身体、いいわね…。気にいったゎ…』
美結の容姿…のはずだか…、その瞳は金色に輝き…、声も…幾分か大人びているかのように感じられた…
その女性が乗り移った美結は、驚きの余り…両目を見開いている律の頬に触れる…
『これで…やっと…、貴方に、触れることが出来る…』
「…乗り移ったのか…?」
その言葉に、微笑んで見せる…
『これなら、貴方も…私に触れられるでしょ?』
「何を言って…? 三枝の身体に…っ」
その女性が乗り移った美結は、律の首筋に両手を絡ませる…
次の瞬間…、容赦のない力で、律の身体を絨毯の上に押さえつける…馬乗りになり、両手に力込め…締め上げていく…
一瞬…のことに、律は予想も出来なかった…
「……っな…!」
《すごい、力…っ!
振り解けない…っ》
最初は、その手に込められている力に、抗おう…と手を振りほどこう…としたが…
その力の強さに…、抵抗すら出来ない…
『私が、どれ程…苦しかったか? 貴方に、分かる?冷たくて…、怖くて…、辛くて…、この身を引き裂かれるような感覚…
どれ程、助けて欲しい…と、懇願したか?
それでも、貴方は…っ! 冷たく突き放すだけで…私の生命など虫けらのように…っ!
どれ程、悲しかったか? この心が…粉々に砕け散って…どれ程…っ! 血の涙を流したか!
貴方に、分かるの…っ?』
彼女の感情が、律の身体や心に突き刺さってくるような感覚がした…
「……っ」
《あの時の…? この場所だったのか…?》
『あの時は、貴方のおばあさまが…【この子は、まだ幼い。大人になるまで…待って欲しい。私が身代わりになるから】と』
「…あの時…、迷子になっていた…」
《まさか…、
ばぁちゃんは、この女に連れていかれて…?》
次の瞬間、その女性はほくそ笑みながら…
『大丈夫、おばあさまは連れて行っていないゎ。貴方の生命の身代わりは、誰もなれない…
私が欲しいのは、貴方だけ…』
「それなら…、彼女を返してやってくれ…
関係ないんだ、ホントに…」
その女性は、意識を失っている美結の顔をのぞき込む…
『この子、貴方のことが余程、好きなのね?』
そぅ、魅惑的な笑みを浮かべる…
律は咄嗟に、良くないことが起こる…と、悟った…
その女性の身体は、一瞬にして掻き消され…
「おい! 止めろっ!
彼女に危害を…加えるなっ!」
絨毯の上に、横たえた美結の身体が、一瞬、跳ね上がった…
「…三枝っ!」
その次の瞬間、意識を失っていたはずの美結の両目が見開き…身体を起こした…
ゆっくり…と、その瞼を開ける…
『この身体、いいわね…。気にいったゎ…』
美結の容姿…のはずだか…、その瞳は金色に輝き…、声も…幾分か大人びているかのように感じられた…
その女性が乗り移った美結は、驚きの余り…両目を見開いている律の頬に触れる…
『これで…やっと…、貴方に、触れることが出来る…』
「…乗り移ったのか…?」
その言葉に、微笑んで見せる…
『これなら、貴方も…私に触れられるでしょ?』
「何を言って…? 三枝の身体に…っ」
その女性が乗り移った美結は、律の首筋に両手を絡ませる…
次の瞬間…、容赦のない力で、律の身体を絨毯の上に押さえつける…馬乗りになり、両手に力込め…締め上げていく…
一瞬…のことに、律は予想も出来なかった…
「……っな…!」
《すごい、力…っ!
振り解けない…っ》
最初は、その手に込められている力に、抗おう…と手を振りほどこう…としたが…
その力の強さに…、抵抗すら出来ない…
『私が、どれ程…苦しかったか? 貴方に、分かる?冷たくて…、怖くて…、辛くて…、この身を引き裂かれるような感覚…
どれ程、助けて欲しい…と、懇願したか?
それでも、貴方は…っ! 冷たく突き放すだけで…私の生命など虫けらのように…っ!
どれ程、悲しかったか? この心が…粉々に砕け散って…どれ程…っ! 血の涙を流したか!
貴方に、分かるの…っ?』
彼女の感情が、律の身体や心に突き刺さってくるような感覚がした…