もののけ姫に愛されて。。
「アイスでも、食べいく? 奢ってあげる」

美結の反応に、吹き出しそうになりながら…そぅ、笑顔を向けた…

「ホント? やった~!」


身支度を整え…、帰り支度を始めた…

律は、本棚のブースから、取り出していた英訳された本を借りて行くことにした…


「……っ」
《彼女の身体に、あの女が取り付いてしまった以上、

どうにか…しないと。。

こうなった原因は、自分にあるのだから…っ》


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「母さん、ちょっといい?」

夕食あとの後片付けをしている母の由紀子…、キッチン周りの拭き掃除をしている…

律の声に、由紀子はすぐ様、振り返り…

「なぁに? りっちゃん。」

「あ~、ここだと…ちょっと…」

その、律の様子に…何かを感じ取った由紀子は、

「じゃ、祭壇に行こうか?」

と、笑顔を向ける…。

律の様子に、なんの話か…悟ったようだ…

律が、霊障について…相談出来る相手…は、祖母の天音の次に、母の由紀子しかいない…



祭壇の上座の方に座った由紀子は、無言でじー…っと自分の目の前に腰を下ろした律の様子を、見ている…

「りっちゃん、エラく…美人な幽霊さんに気に入られちゃったのね?」

と、ニコニコ…と、笑顔で応える…

「…笑い事じゃないよ。困ってんだから…」

そぅ、真剣に応える律に、由紀子は「ごめんね」と、変わらず笑顔を向けた…

「この霊が、友達に…時々、乗り移ってて…身体を借りてるみたいなんだ」

と、微かに視線を逸らしながら言った律に…

「…【友達】? 【彼女】でしょ?
お母さんには、バレてんだから…誤魔化すの止めなさい!」

母には、全て…お見通し!…のようだ…

「…あ、そうかな?」

「そうね、りっちゃんは、その人をどうしたいの?
成仏してほしいの? その女の子に憑依させないようにしたいの?」

由紀子に、そぅ言われ…しばし、考えこむ…

「……っ」

リアを無理に成仏させようとした所で…、そぅ簡単に成仏してくれるか…そういう感じではない…

彼女は、きっと…自分が納得しない限り…ムリだろう…

かと、言って…美結に取り付くのを辞めさせようにも…他の対象を探し当てるだけのような気さえしてくる…

「…分からない…。
あの、幽霊が何を望んでいるのか…?」

そう、言った律に…由紀子は、無言を貫く…
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