もののけ姫に愛されて。。
悠斗とは、気がついたら側にいるような関係だった…
気があう…とは、このことだ…と。。
趣味も、食べ物の嗜好も…中学から続けている部活のバスケについても同じだった…
が、それ以上に、律は、細心の注意を払う必要があったのだ…
それが……。。
階下に降りた律は、遅れてきた息子にベストなタイミングで朝食を用意している母の由紀子が…
「あら、りっちゃん。おはよう、ご飯、どうぞ~」
と、菩薩のような笑顔を向けていた…
時計は、10時を回っており…家族の朝ごはんにしては遅すぎる時間帯だ…
…にも関わらず…ベストなタイミングでテーブルに並べられた食事…
そして、公務員である父・光一…、新聞を読む…その手が何も無いはずのテーブルに伸びる…
由紀子が即座に、お茶を差し出し、光一は見事に湯のみを受け取り、お茶を飲む…
「おはよう。」
「りっちゃん、喪服、良く似合う~。サイズ、ピッタリ。やっぱりね、腕の長さも脚の長さも、ちょうど良かった」
「うん。そぅだね」
《試着もしてないけどねっ!》
この、真夏…に冷房もつけない…この家に、かなりの違和感を感じるのは言うまでもない…
「母さんが亡くなって…もぅ、7年か…」
と、それまで黙っていた光一が、いきなり話し始めた…
「そぅね、お母さま…、律が生まれた時に名前は、『この子は、律』って言い張ってたのよね?
律は、黄金律の律!って。
お母さまの能力、1番強く継いでいるの…律だもの」
と、昔を懐かしむように…話をしている2人だった…が…
「水を差す用で悪いけど…、そのおばあ様の能力を強く引いているはずの律には、なんの能力もないわよ?」
と、毒舌極まりない姉の言葉に、2人は言葉を失った…
「ホンット、ムダにイケメンだし。
みんな、この家の跡取りだからって甘やかしすぎよ?」
そぅ、自分より15cm以上成長した弟のことを睨みつけながら…なおも毒舌を繰り広げる…
「六花ちゃん、律は、きっと大器晩成なのよ!」
「そうだな…六花の方が母さんの若い頃に似てるよ…」
「……っ」
《もぅ、霊感なんて要らないよ》
西園寺家は、代々…霊能者が生まれる家系であった…
その中でも稀代のシャーマンとして名を知らしめた…西園寺 天音(あまね)は、律と六花の祖母にあたる…
天音は、律が生まれた時に…律の前世の姿が見えた…と律の両親にも言っていた…
『この子はきっと、過去をやり直すために、この家に生まれてきたの…』と。。
…が、当の本人の能力…と、言えば…
人のオーラが見える、何かの前兆が見える…
その程度のモノで、決して霊感が強いワケでもない…
どちらかと言うと…、姉の六花の方が強いくらいだ…
中途半端に、勘が鋭い…くらいの能力が災いして、中学時代は、あまりよくない人間関係だった…
だから、遠い高校を選んだ…とも言える…
姉の六花は、幼少期から…その点についてはうまく立ち回っていた…が、律はそこまで器用とは言えず、素直に口にした一言で、中学時代は孤独を強いられていた…
気があう…とは、このことだ…と。。
趣味も、食べ物の嗜好も…中学から続けている部活のバスケについても同じだった…
が、それ以上に、律は、細心の注意を払う必要があったのだ…
それが……。。
階下に降りた律は、遅れてきた息子にベストなタイミングで朝食を用意している母の由紀子が…
「あら、りっちゃん。おはよう、ご飯、どうぞ~」
と、菩薩のような笑顔を向けていた…
時計は、10時を回っており…家族の朝ごはんにしては遅すぎる時間帯だ…
…にも関わらず…ベストなタイミングでテーブルに並べられた食事…
そして、公務員である父・光一…、新聞を読む…その手が何も無いはずのテーブルに伸びる…
由紀子が即座に、お茶を差し出し、光一は見事に湯のみを受け取り、お茶を飲む…
「おはよう。」
「りっちゃん、喪服、良く似合う~。サイズ、ピッタリ。やっぱりね、腕の長さも脚の長さも、ちょうど良かった」
「うん。そぅだね」
《試着もしてないけどねっ!》
この、真夏…に冷房もつけない…この家に、かなりの違和感を感じるのは言うまでもない…
「母さんが亡くなって…もぅ、7年か…」
と、それまで黙っていた光一が、いきなり話し始めた…
「そぅね、お母さま…、律が生まれた時に名前は、『この子は、律』って言い張ってたのよね?
律は、黄金律の律!って。
お母さまの能力、1番強く継いでいるの…律だもの」
と、昔を懐かしむように…話をしている2人だった…が…
「水を差す用で悪いけど…、そのおばあ様の能力を強く引いているはずの律には、なんの能力もないわよ?」
と、毒舌極まりない姉の言葉に、2人は言葉を失った…
「ホンット、ムダにイケメンだし。
みんな、この家の跡取りだからって甘やかしすぎよ?」
そぅ、自分より15cm以上成長した弟のことを睨みつけながら…なおも毒舌を繰り広げる…
「六花ちゃん、律は、きっと大器晩成なのよ!」
「そうだな…六花の方が母さんの若い頃に似てるよ…」
「……っ」
《もぅ、霊感なんて要らないよ》
西園寺家は、代々…霊能者が生まれる家系であった…
その中でも稀代のシャーマンとして名を知らしめた…西園寺 天音(あまね)は、律と六花の祖母にあたる…
天音は、律が生まれた時に…律の前世の姿が見えた…と律の両親にも言っていた…
『この子はきっと、過去をやり直すために、この家に生まれてきたの…』と。。
…が、当の本人の能力…と、言えば…
人のオーラが見える、何かの前兆が見える…
その程度のモノで、決して霊感が強いワケでもない…
どちらかと言うと…、姉の六花の方が強いくらいだ…
中途半端に、勘が鋭い…くらいの能力が災いして、中学時代は、あまりよくない人間関係だった…
だから、遠い高校を選んだ…とも言える…
姉の六花は、幼少期から…その点についてはうまく立ち回っていた…が、律はそこまで器用とは言えず、素直に口にした一言で、中学時代は孤独を強いられていた…