もののけ姫に愛されて。。
「…でも…っ」
《大事なことを、教えてくれたんだもん…っ!

大丈夫…だよね…っ?

信じていても…っ》


美結は、不安にかられながらも…律のことを信じよう…と、していた…

自分に、何とか…自信を持たせよう…と、していた…。。


。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *


9月。。

新学期となった…。。

「で、順調なの?」

と、HR前…、教室の窓際で律は、悠斗と話をしていた…

悠斗の言う…そのことは、言われなくても分かっていた…美結とのことを指しているのだろう…

「まぁ、そだな~。。」

と、苦笑いを浮かべる…


夏休み中…、母の由紀子が面白半分に、姉の六花と従妹の碧生に、律に彼女が出来たことを伝えたせいか…酷い目に遭った…

姉からは、電話攻撃を受け…

碧生からは、【裏切り者~っ!】と…家に押しかけられ…ていた…。。


「おはよう~、西園寺くん!」

そこに、登校した美結が自分の席に鞄を置き…、律の側まで来て…

「おはよう…」

そぅ、律が返事をする…と。。美結は、いつものように可愛いらしい笑顔を向けた…

「ちゃんと、眠れてる?」

「ん、大丈夫。もぅ、心配しすぎ…」

その、2人の雰囲気に…悠斗は、半ば呆れながら…

「お前ら~! 俺の存在、無視か?」

「…あ。佐伯くんも…おはよう」



2人は、始業前に社会科準備室へと向かった…

「あれから、何か…あった?」

と、美結の方を見つめたまま…律は、美結の変化を察しようとする…

「ん~、特には…ないかな?」

「そ、なら…いいけど。」

そぅ、心配そうに…真剣な眼差しを向ける律に、美結は頷き返し…

「大丈夫だよ、ほんとに。ありがとう…」

そぅ、笑顔を向けた…

「……っ」
《本当は、相変わらず…夢にも出てきていて…

時々、目が覚めてしまっている…。


怖くて、それから眠れなくなってしまうこともあるけど。。

心配…させたくないから…》


そぅ、笑顔を剥ける…美結に、律は、美結が心配させないように…という配慮としてついた小さな嘘にも気づきもしなかった…

記憶の中にある…彼女が、本当に危害を加えるはずはない…と、思いたかった…というのもあったのかもしれないが。。





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