もののけ姫に愛されて。。
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新学期が始まり…、数日経った放課後。。

「ね! ここ、行きたい!」

と、律と悠斗たちの目の前に、瑠奈は、旅行雑誌の両開きのページを見せる…

「っげ! 出た~! 女が好きそうな観光名所!」

と、その雑誌には、大きな紅い鳥居と神社が映し出されていた…その画像だけで、苦笑いを浮かべる悠斗に…、律は…

「いいよ、俺は。神社とか…好きだし。ちょうど、興味あったから…」

「律~っ! コイツらに付き合うこと、ないって~っ!」

その、悠斗の投げやりな言葉に、瑠奈と美結は、頬を膨らませる…

律たち4人は、今月末…の、修学旅行のグループ行動を決めていた…

「じゃ、アンタ…1人で行ったら?」

と、あからさま…に、不満を滲ませる瑠奈に…悠斗は、平謝りを見せる…

その2人の様子に、美結は、いつものように…可愛いらしい笑顔を見せる…

その、美結の笑顔に…律は、何度目かの安堵の表情を浮かべる…

あれから、美結の身体に、彼女が入り込む…ということは、律の目の前では起こらないように見えた…

「…なに?」

その、自分のことを見つめる律の視線に、美結は気づいた…

「いゃ、楽しみだね。俺、〇〇行くの…初めてだから」

「え? あたしも~。大きな神社あって、縁結びもあるって…」

「そっか…」
《いつの間にか…、

彼女の笑顔に、助けられ…。。癒されている自分がいる…


きっと…、こういうのが…【好き】だという感情なんだろうな…》

…と、自分の気持ちにも気づき始めていた…


その、旅行雑誌には、大きな神社があり…美結は、夏休み中からも楽しみにしていた…


そんな彼女に、何度も…救われている…ということに。。



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「りっちゃん、あら、修学旅行の支度?」

旅行支度をしていた律に、母の由紀子は、律の部屋を覗き込むように言った…

「うん。」

「その後、彼女はどう?」

母は、母なり…に、律と美結とのことを心配していた…

が、律が美結に女性の霊が取り付いているということを話してから…直接、聞いてくることは初めてだった…

「…今のとこ、大丈夫みたいだけど。」

「そ! なら、いいんだけど。」

律の言葉に、安心した由紀子は、ニッコリと微笑んだ…


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