クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!

「みんな落ち着いて、それに本当は優菜にきた話だよ。優菜はそれでいいの?」
すがるように妹に聞くと

「考えたらおねーちゃんがエリートと結婚して、その友達を紹介してもらう方が簡単かなーって思った」

そこ?
開いた口がふさがらない。

「玲菜の電話番号を教えておいた、そのうち本人から電話くるでしょう」

「おばさん勝手に教えないでよ」
個人情報だよーーー!
絶対会わない。二度と会いたくない、あんな失礼な男!

「長田さん、玲菜が落としたルビーのイヤリングの片方を預かってるって。それ、返してもらって」

そう言われて背筋が寒くなる。
なんですと?
私は走って自分の部屋に戻って、バッグをひっくり返した。そして大きなルビーは……ひとつしかなかった。耳はふたつ……だから……ふたつあるはずなのに……ひとつしかないっつ!!!
落したら困るからカフェを出る時、すぐ外したんだよ。でもその時は……あぁ……ヤツの言う通り……落としてきたのか。そしてそれを……預かってるなんて。

最悪。

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