クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!
私にも悪い所はあった。

わかってくれると甘えて、彼より仕事を優先させた事も多かった。お互い実家暮らしでゆっくり過ごせなかった。今の彼女はひとり暮らしで半同棲状態らしい。

「あーーヤダヤダ!」
首を振って軽く叫ぶと凜華ちゃんが「男を忘れるには男だ!今度こそは合コン行こう!」と私をギュッと抱き寄せる。甘い香りと柔らかい身体が密着。通り過ぎる男性社員がうらやましい顔で通り過ぎる。

「いや、それがさぁ」
思わず昨日の出来事を話そうとするけど、何をどう話していいのかわからなくなった。

「何よ」

「……なんでもない」

「玲菜」

「はい」

「仕事より恋をしよう。遊ぼう。玲菜は真面目すぎる、楽しく生きよう」
強い力で私の背中を叩く凜華ちゃん。

そうだね。

恋か……恋ね……。




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