クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!
さっきまで普通に三人で過ごしていたのに、ツーショットはドキドキが加速する。
「出ましょうか?」
大下さんにそう言われ、時計を見るともう11時を過ぎていた。いつの間にこんな時間になったんだろう。それにしてもこんな時間に、あの俺様内科医はどんな用事ができたのかな?女性関係かしら?あの顔と肩書ならそれもアリだと思ってしまう。
そんな事を考ええながら私がテーブルを片付けている間に、彼は会計を終わらせていた。
「私が払います」
「恥をかかせないで」
柔らかく拒否されてしまった。
さっき俺様内科医から預かった三万円もあったのに
「それならせめて半分出します」
慌ててお財布を出そうとしたけど、また笑顔で阻止された。
イケメンの笑顔って最大の武器かも。カウンターの中でおかみさんもうっとりしてるし。
「美味しかったです。ごちそうさま」
そう言って私の肩を抱きながらスッと店を出る大下さん。女性の扱いに慣れてる人だ。