クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!

めちゃくちゃ疲れてるんだけど
家に帰るとやっぱりワンコな妹と母がまとわりつく。

もう許してー!

適当に今日のデートの内容を話すと盛り上がるワンコたち。お母さんの盛り上がりはどちらかというと、行った店と食べた料理に反応している。妹は私がどちらを選ぶかに注目している。
まとわりつく2人を散らし、自分のベッドに倒れると電話が入る。

スマホが凜華ちゃんの名前を出している。
ぐったりしながら指を滑らせると、ハイテンションで突っ込む声が聞こえ、今までの経過を最初から話す私。疲れた……このまま寝たい。

『逆転サヨナラホームランってヤツじゃん。おめでとう玲菜』

「おめでとうなの?」

『当たり前でしょう。御曹司と医者だよ!どっち選んでも問題ないよ』

簡単に言うなぁ。

『玲菜はどっちがいいの?』

「わからない」

『私は御曹司だなぁ。高級ホテルの御曹司でイケメンで優しいでしょう。やっぱり優しい人がいいよね』
うんうんとひとりで納得する凜華ちゃん。
私がため息をすると『贅沢なため息すんな!』って怒られた。

『どっちでもいいけど、私は玲菜が楽しく笑顔になれたらそれでいい。あいつと別れてから心配だった』

「ありがとう」
さりげなくいつも気をつかって、励ましてくれてたよね。
その心遣いが嬉しかった。

「上手くいってから合コンセッティング頼むね」

そっちかい。

でも

ありがとう。




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