クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!
長田さんとその女性が居る場所だけ華やかで、輝いて見えてしまう。
私と一緒に話す時より優しい顔に見えてしまう。
そして
とっても楽しそうに見えてしまう。
自分の目で見るって衝撃的
K1選手にカウンターパンチくらった感じ。
お似合いだ。
どうしたんだろう私。
落ち込んでる?
長田さんと女性は周りの音がうるさいのか顔を近づけて話をしていて、今にもキスしそうな勢いだった。
だよね
私の頬にもさりげなくキスしたもん。
女性慣れしたタラシだよ。
イケメン金持ちのお医者様は、どんな女性でも落とせるんじゃない?
じわじわと妙な悲しさが私を侵食する。
やっぱり
落ちない私が珍しくて
からかってた?
「玲菜?どしたの?泣いてる?」
友人に指摘されて
泣いてる自分に気付いた。
「あ……ごめん。疲れるとドライアイになって、お化粧直してくるね」
バッグを持って慌てて席を立つ。