クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!

「今の気持ちを正直に言って」
耳元で囁かれドキドキが加速する。

「緊張してる」
正直にと言われたので正直に言うと、私を抱きしめる手が強くなる。

「俺も緊張してる」

「ウソだ」
意外な答に驚く私。
女慣れしてるタラシさんが何を言うか。

「本当。本気で好きな女を抱くって緊張するよ」

クルリと身体を自分に向けて
彼はワイングラスを置き、私の手からもそれを奪いテーブルにのせた。

「ずっと抱きたかった」

「何もしないって、さっき言ったでしょう」

「言ったっけ?」

髪を撫でてから
そっと唇を重ねる。

「いつでもキスしたいし……いつでも抱きたい」

「長田さん……」

「夏輝でいいよ」

溶けるような甘いキスから、味わうような激しいキス。

ダメだ
膝が崩れそう。


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