羊かぶり☆ベイベー
Five sheep 君はめげたりしない
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カウンセリングの翌日。
私はつい先ほど、ユウくんと約束した鍋料理のお店に到着したところだった。
約束の10分前。
私たちの夕食デートは、基本、現地集合だ。
これについて私は特に思うことも無いので、もし文句を言う人が居ても何ら気にしない。
とりあえず、メッセージアプリで到着報告くらいはしておこう。
アプリが起動すると同時くらいに、見知った車が駐車場に入ってきた。
向こうも私に気付いたようで、偶然空いていた私の隣に駐車した。
「お疲れ様です」
先に私が降りて、ユウくんを出迎える。
「お疲れ。待たせた?」
「ううん。私もさっき着いたところ」
彼は相変わらずの無表情で「そっか」と返すだけだった。
そして、そのまま店内へと向かう。
「2人で予約した、繁田です」
入るなり、ユウくんは店員に言った。
「ありがとう……予約してくれてたの?」
「念のため」
シンプルに答えるだけで、やはりそれ以上は無かった。
店員に促され、彼の後に続く。