羊かぶり☆ベイベー
唐突なお誘いに、思わず身体が強張る。
いつもなら、流されてしまうところだった。
しかし、たった今は、その普段の自分の弱い意思を遮る程の、答えが決まっていた。
「あー……せっかくだけど、ごめんなさい。今日は、予定があって」
「どっか行くの?」
「う、うん。そう」
「……そっか」
ユウくんが分かりやすく、落ち込む。
胸がぎゅうっと、締め付けられる様な思いがした。
「じゃ、気をつけてね」
「あ、ありがと……」
微笑むでもなく、怒るでもなく、落ち込んだ表情のまま、そう言って去っていくユウくんに、控え目に手を振る。
しまった。
断るなど、慣れないことをしてしまったから、つい吃ってしまった。
でも、嘘ではない。
私はこれから、どこかへ行く。
それだけは、嘘じゃないから。
いつもなら、流されてしまうところだった。
しかし、たった今は、その普段の自分の弱い意思を遮る程の、答えが決まっていた。
「あー……せっかくだけど、ごめんなさい。今日は、予定があって」
「どっか行くの?」
「う、うん。そう」
「……そっか」
ユウくんが分かりやすく、落ち込む。
胸がぎゅうっと、締め付けられる様な思いがした。
「じゃ、気をつけてね」
「あ、ありがと……」
微笑むでもなく、怒るでもなく、落ち込んだ表情のまま、そう言って去っていくユウくんに、控え目に手を振る。
しまった。
断るなど、慣れないことをしてしまったから、つい吃ってしまった。
でも、嘘ではない。
私はこれから、どこかへ行く。
それだけは、嘘じゃないから。