すきだよ、先輩。
「あ、着くよ」
「はいはい、わかってますよ」
「何その言い方むかつく~」と私は洸太郎にいうものの、なんだかんだ長い付き合いだけあって、洸太郎の隣にいるのも居心地がいいもんだなと感じる。
「あれ、」
「なんだよ、また忘れもんでもしたか?」
「違うよ!洸太郎、背伸びた?」
いつも隣で歩いてたから全然気づかなかったけど、確かに私よりも高くなっている。
「今頃かよ?!中3の夏から結構成長したんですけど、とっくにひかるのことなんか、追い越してたのに」
「そうだったの!?気づかなかった・・・」
「俺には興味ないんだな」とすねた横顔が半分かわいく、半分面白い。
「ごめんごめん」とふざけて、洸太郎の頭をポンポンとする。