すきだよ、先輩。
STORY3


◆◆◆◆◆◆


「補習ってなに」


私は数学の教科書を開きながら言う。


「ひかるちゃん、この前の小テストあまりにもひどい点数だったんでしょ?もう少し頑張ろうねってことで、個別授業があるんだよ」

「凛ちゃん、私は高校生活はもっと青春で溢れてるんだと思ってた」


凛ちゃんが隣で私の頭をなでながら「うんうん」と頷く。

凛ちゃんの言っている通り、以前行われた小テストで、点数が低すぎた私は今日の放課後居残りをして補習授業に参加することになったのだ。


「ひかるの言う”青春”って何」

「洸太郎重いんだけど」


後ろから私の頭に肘を乗せてくる洸太郎は、またいやみったらしく言ってくる。


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