月杜物語
お久しぶりです! あゆみです!
【お久しぶりです! あゆみです!】

月の巨大な地下都市「月杜」はプロペラが回転する空洞(ダクト)内部に造られたのだ。

あたし高槻あゆみは連絡駅を徒歩で移動。
レールバスに乗り込む。人々が集まっている。座席に座る。茶色のスカートにセーター姿。

商業施設が連結し、月杜が誇る巨大な地下都市をつくっていた。

新区画にある、レストランで西行寺花蓮と待ち合わせをしているのだ。

レールバスは旧区画に入る。旧区画は剥き出しの空調施設や電力施設が多い。あたしは景色を見ながら、レールバスで移動する。

レールバスは軌条で地下都市、月杜の鋼鉄の巨大な空洞、つまりダクト内を上下に輸送をされることもあった。

旧区画の武骨な建物群は再開発の動きもあるらしい。現代は必ずしも過去の延長上にあるとは限らない。そんな印象を受ける。建築などのテクノロジーが飛躍的に発展しているためだ。
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