もう一度〜あなたしか見えない〜
夫が私のマンションに越してくる形で、再び動き出した2人の時間。仕事から戻ると、大好きだった笑顔が待っていてくれる。食事の時、フッと前を見れば、そこにはやっぱり、私を癒してくれる優しい笑顔。そしてお腹の赤ちゃんに障るからと、行為はしなかったけど、毎晩私は、心安らぐ香りに包まれて、眠りについた。
幸せだった、本当に信じられないくらい。だけど・・・なにか違う、そう思い始めたのは、それからまもなくだった。
転居に伴い、始めたばかりのコンビニの仕事を辞めた夫は、本当に主夫として、家事を一手に引き受けてくれた。
私の仕事は忙しかったし、悪阻も段々、重くなってきていた。そんな中、かつての姿からは、信じられないくらい完璧に家事をこなしてくれる夫の存在は本当にありがたかった。夫が作ってくれた夕飯を初めて口にした時は
「こないだは、失礼なこと言ってごめんなさい。」
と頭を下げなくちゃならないくらい、美味しかった。でもこれが本当に夫が望んでいる結婚生活なのだろうか?
「前の時は、君は仕事をしながら、ほぼ一手に家事をやってくれていた。今の僕が、このくらいやれて当然だし、もう『男は外、女は家』なんて固定観念の時代じゃないだろ。」
と言って笑う夫。でも・・・。
「とは言え、君におんぶにだっこじゃ、さすがに申し訳ないから、もう少し落ち着いたら、コンビニのバイトでも探すよ。生まれてくる子供のおむつ代くらいは稼がせてもらわないと。」
違う、違うんだよ・・・。
幸せだった、本当に信じられないくらい。だけど・・・なにか違う、そう思い始めたのは、それからまもなくだった。
転居に伴い、始めたばかりのコンビニの仕事を辞めた夫は、本当に主夫として、家事を一手に引き受けてくれた。
私の仕事は忙しかったし、悪阻も段々、重くなってきていた。そんな中、かつての姿からは、信じられないくらい完璧に家事をこなしてくれる夫の存在は本当にありがたかった。夫が作ってくれた夕飯を初めて口にした時は
「こないだは、失礼なこと言ってごめんなさい。」
と頭を下げなくちゃならないくらい、美味しかった。でもこれが本当に夫が望んでいる結婚生活なのだろうか?
「前の時は、君は仕事をしながら、ほぼ一手に家事をやってくれていた。今の僕が、このくらいやれて当然だし、もう『男は外、女は家』なんて固定観念の時代じゃないだろ。」
と言って笑う夫。でも・・・。
「とは言え、君におんぶにだっこじゃ、さすがに申し訳ないから、もう少し落ち着いたら、コンビニのバイトでも探すよ。生まれてくる子供のおむつ代くらいは稼がせてもらわないと。」
違う、違うんだよ・・・。