自称・悪役令嬢の華麗なる王宮物語-仁義なき婚約破棄が目標です-
真の親友と言われても
◇◇◇
図らずも靴屋の問題を解決してしまってから八日が過ぎ、今日はサロンパーティー当日である。
十六時からのパーティーに向け、自室で支度を整えたセシリアは、ベッド横の壁に据え付けられた姿見の前に立っている。
「セシリア様、どうですか? 私はとってもお綺麗だと思いますー!」と、ヘアブラシを片手に隣ではしゃいだ声をかけるのは、ツルリーだ。
水色のドレスは胸元がやや広めに開いており、白く滑らかなセシリアの肌が見えている。
襟元には二連のダイヤのネックレスを下げ、下ろし髪はシルクのリボンで飾った。
履いているのは、コルドニエのタロンが制作した、あの青いパンプスである。
ツルリーの問いかけに、「これでいいと思うわ。お手伝いありがとう」と返事をしたセシリアであるが、その表情はなんとなく浮かないものであった。
その理由は、靴屋の一件の後も、二度にわたって悪事を企てたのだが、失敗に終わったからだ。
セシリアは四日前、悪事のターゲットをメイドにして、掃除の邪魔をしようとした。
図らずも靴屋の問題を解決してしまってから八日が過ぎ、今日はサロンパーティー当日である。
十六時からのパーティーに向け、自室で支度を整えたセシリアは、ベッド横の壁に据え付けられた姿見の前に立っている。
「セシリア様、どうですか? 私はとってもお綺麗だと思いますー!」と、ヘアブラシを片手に隣ではしゃいだ声をかけるのは、ツルリーだ。
水色のドレスは胸元がやや広めに開いており、白く滑らかなセシリアの肌が見えている。
襟元には二連のダイヤのネックレスを下げ、下ろし髪はシルクのリボンで飾った。
履いているのは、コルドニエのタロンが制作した、あの青いパンプスである。
ツルリーの問いかけに、「これでいいと思うわ。お手伝いありがとう」と返事をしたセシリアであるが、その表情はなんとなく浮かないものであった。
その理由は、靴屋の一件の後も、二度にわたって悪事を企てたのだが、失敗に終わったからだ。
セシリアは四日前、悪事のターゲットをメイドにして、掃除の邪魔をしようとした。