鳴る星の彼方
話しかけてくる朝倉くんを他所に、シャーペンを走らせていると。
「ねぇ、聞いてる?」
「っ!」
覗き込んできた顔が思いのほか近かったせいで、私はガタッ!と音を立てて立ち上がった。
「うわ!びっくりしたー。大丈夫?浅本さん」
「だ、大丈夫。……な、何でもない」
そっと席に座ると、朝倉くんは笑って「そう?ならいいけどー」と楽しそうに言った。
「陽介くんおはよっ」
「うわっ」
そこへ、朝倉くんの背中に誰かが思い切り抱きついてきた。山岸さんだ。
「なんだ、山岸さんか」
「もう、なんだってなにー?」
近過ぎる顔の距離で会話しながら、山岸さんがちらりとこちらを見る。
その目は朝倉くんを見るのと違って、鋭くて冷たい。私はビクッとして、また俯いた。
「っていうか山岸さん、離れてくれない?」
「えー、やだー」
「いやほんとに。俺今から宿題やんないといけないから」
「え、陽介くん宿題やって来てないの?じゃあ、麗奈が教えてあげる!」
「いいよ。浅本さんに教えてもらうから」
「え」
思わず顔をあげると、朝倉くんが「ね?」と問いかけてきた。その顔があまりに真剣で、思わず「うん」と頷いてしまった。
「ねぇ、聞いてる?」
「っ!」
覗き込んできた顔が思いのほか近かったせいで、私はガタッ!と音を立てて立ち上がった。
「うわ!びっくりしたー。大丈夫?浅本さん」
「だ、大丈夫。……な、何でもない」
そっと席に座ると、朝倉くんは笑って「そう?ならいいけどー」と楽しそうに言った。
「陽介くんおはよっ」
「うわっ」
そこへ、朝倉くんの背中に誰かが思い切り抱きついてきた。山岸さんだ。
「なんだ、山岸さんか」
「もう、なんだってなにー?」
近過ぎる顔の距離で会話しながら、山岸さんがちらりとこちらを見る。
その目は朝倉くんを見るのと違って、鋭くて冷たい。私はビクッとして、また俯いた。
「っていうか山岸さん、離れてくれない?」
「えー、やだー」
「いやほんとに。俺今から宿題やんないといけないから」
「え、陽介くん宿題やって来てないの?じゃあ、麗奈が教えてあげる!」
「いいよ。浅本さんに教えてもらうから」
「え」
思わず顔をあげると、朝倉くんが「ね?」と問いかけてきた。その顔があまりに真剣で、思わず「うん」と頷いてしまった。