鳴る星の彼方
朝倉くんを視界の端に捉えつつ、私は窓の外を眺めた。
生い茂る木々の間から、海が光を反射させながら顔を覗かせていた。



私が小さい頃から過ごしてきたのは、『星鳴島(ほしなりじま)』という離島だ。

コンビニも無ければ電車も走ってない。
道を歩けばすれ違うのはおじいちゃんおばあちゃんばかり。

島の主な交通手段は車かバスで、本土から島に渡るには船か飛行機に乗るしかない。

そんな私が通っているのは、島の中に1つしかない高校、『星鳴高校』だ。
1学年2クラスで、1クラス約25人。

全校生徒数、161人。


そんな島と高校の事が、私は。





どうしようもなく苦手だった。
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