初めまして、大好きな人
好きという気持ち
*
パチッと目を開けると、見知らぬ天井が顔を出した。
すぐには起き上がれずに、
目だけをぐるぐると動かしてみる。
それでも視界に広がるのは白い天井だけ。
ゆっくりと上半身を起こすと、頭に衝撃が走った。
酷い頭痛だった。
頭を押さえて目を閉じると、それは数分で治まった。
ゆっくりと目を開けて辺りを見渡すと、
やっぱり知らない部屋が広がる。
真っ白な部屋だった。
その中にひと際目立つものがある。
真っ青なノートだった。
私はテーブルの上に置かれたそれを手に取って、
まじまじと見つめた。
何の変哲もないただのノート。
表紙には、「MEMORe:」と書かれている。
恐る恐るノートを開いてみた。
一番最初のページには文字がびっしりと並んでいて、
最初の行には日付が書かれていた。
十二月一日か。
棚の上に置かれた電子時計を見上げると
今日は十二月七日だった。
つまりは六日前の日記。
私、こんな日記を書いた覚えはないけれど、
これは一体何だろう。
まずこの部屋自体、見覚えがない。
夢でも見ているのかな。
ここはどこだろう。
これは私が書いたものなのかな。