S.O.S
「あのっ!あたし
廣瀬唯っていーます。
女子高生ですっ。」
《‥。》
意味不明な自己紹介。
「心一と今、一緒にいます。」
《今井咲です。
唯さん、って言ったかな?》
「はい。
心一と三ヶ月くらい前から
お付き合いしてます。」
《そう‥。
唯さん、電話じゃなんですし
今から家へ来ませんか?》
心一に電話を替わった。
『咲?おー。
あぁ。わかったよ。』
通話終了した心一は
着替えを済ませ
会計を済ませた。
『唯?行くよ』
あたしはだらしない制服に
だらしないルーズに
履き慣らしたローファーで
ホテルを後にした。
あたしたちが
初めて体を合わせた場所で
終わりを迎えるのだと感じた。