S.O.S

子供らしい店長と
大人の一面を見せる店長。

頭ぽんぽんてして
店内に入った店長の背中を
どきどきしながら見つめていた。


店内では奈緒美が店長と嬉しそうに話していた。

あたしは、その横を通ろうとしたら
グイっと腕をつかまれて
『唯ちゃん、帽子ずれてるよ』って
また店長に頭触られて顔が赤くなった。

「あ、先輩ずるーい!
店長、私の帽子もなおしてくださいよぉ~」

『はいはい。
持田さんはずれてないからね~?
仕事しようね~♪』

店長はそのまま
自分の机に戻って
お仕事を始めた。


「唯先輩、後で話があるんで
バイト終わったら時間くれませんか?」

店長が去ってから奈緒美に真剣な顔で言われた。
話の内容は大体検討がついていたけど
ふたつ返事でいいよ、と答えた。
< 34 / 36 >

この作品をシェア

pagetop