一目見てから恋をする。
「…お母さんに相談してみる。」

「なんて?」

「…イケメンの先生がいる塾教えてって…」

「ぶはっ」

菜月にそう言うと、和臣に10分休みが終わるまでずっと笑わ

れた。





「さようならー。」

教室を出ると、廊下の窓の外から運動部の声がした。

「…頑張ってるなぁ。」

私だって、もともと部活に入っていた。

バスケ部だ。

小学生の時から趣味でよく和臣とやってて1年生の時

すかさずバスケ部に入った。

今はもう辞めて、すぐ家に帰っている理由は部員からのいじ

め。

メンタルが元々弱かった私は、無視されたり、目の前で悪口

を言われたり、ものを隠されたりするという代表的な事をさ

れてすぐくじけてしまった。

「ほんっと、情けないなぁ。」

勉強はしない、部活はやんない。
< 3 / 9 >

この作品をシェア

pagetop