「好き」「好き」「大好き」伝えたくて。~ライバルは親友~
次の日の1時間目が始まる前。私は絢香の席へ向かった。


「ほんとに昨日はありがとう!」


「あぁ、いいのいいの」


そして早速私が1番聞きたかったことを話し始める。


「絢香と高木くんって同じ中学だったんだね」


「あぁ、まあね」


1時間目の国語の教科書をリュックから引っ張り出しながら言う。


「中学ん時はクラスも3年間同じでだいぶ仲良かった」


へぇ……!同じクラスかぁ、いいなあ。


「それとね、アイツは……」


少し声のボリュームが下がる。


「めっっちゃくちゃモテてた」


も、モテてた……。ま、まぁそうだよね。だって高木くんは、かっこよくてスポーツもできて……。


「バレンタインの時とかやばかったなあ」


バレンタインかぁ……。どのぐらいチョコもらってたんだろう。


「どのぐらいもらってたと思う?」


「うーん……10個ぐらい?かなぁ」


すると絢香は目をまん丸にして首を横に振る。


「違う違う、全っぜん違う!バッグがパンパンになるまでもらってた」


「ええ!そんなにっ」


うーん、と絢香が上を向く。


「30個以上もらってるんじゃない?」


笑いながら言う絢香に対して私は固まる。

< 14 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop