略奪的なその恋に、本気の愛を見つけた
キッチンに二人並んで一緒に洗い物をしつつおしゃべりにも花が咲いて、ふと顔を見合わせた瞬間、形のいい唇が近づいて優しくキスをされる。

あ、キスされるなって、思ったよ。
思ったけど、それは予想外っていうか想定外っていうか、とにかく甘くて私は恥ずかしくなってしまう。

「うーん、自動保存機能が働いちゃうんだよね。」

そんな私を江藤くんは楽しそうに笑う。

「嫌だった?」

顔を覗き込んで聞いてくるので、私はふるふると首を振って否定した。

「江藤くんって意外と甘い人だったんだ。」

「知らなかった?覚悟してね。」

不敵に笑う江藤くんに、ドキドキが止まらないよ。
心臓がもたないので、お手柔らかにお願いします。
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