略奪的なその恋に、本気の愛を見つけた
「それより、江藤くんスーツのままなの?それでディズニー行くの?」

「急いで来たから着替える暇なかったんだよ。でもまあ、いいじゃん。ディズニーならなんでもありでしょ?なんならこの格好のまま、耳付けてもいいよ。」

頭の上で手を開いてミッキーの耳の真似をする。
普段見慣れないきちんとしたスーツ姿に惚れ惚れしていたのに、そのジェスチャーで一気に笑いが込み上げた。

こういうギャップがまた、江藤くんの魅力なんだよなぁ。

そう思って、また江藤くんに惹かれている自分に気付く。
意識したら、勝手に熱を持ち出した頬に焦りを覚えて、私はとっさに両手で隠した。
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