敵役令嬢はラスボスに求婚される。
8歳の令嬢
8歳の時目が覚めると前世の記憶があった。

・櫻田 弥生 29歳 ・職業 警察官 ・趣味 読書
・死亡理由 殺人犯による殉職

ざっとまとめるとこんな感じだ。
前世で後輩に薦められて読んだ『転生したら聖女だった』と言う、ありきたりなラノベ臭い、いやラノベの世界に転生していると分かったのはそれから3日後の事だった。

どうやら私は、『転生したら聖女だった』のヒロイン 白花 日菜子(ヒナコ)…では無く、そのヒロインの邪魔をする敵役のクレシア国 公爵令嬢レイトアーノ・ソランティアとして転生したらしい。

因みにこの手の小説では良くある、王子セトワール・クレシアの婚約者と言うオプション付き。加えて、無駄に容姿だけは良い。キレイな黒髪サラサラヘアーに貴族らしい焼けていない肌。瞳の色はお父様譲りの深緑。容姿だけならヒロインとも張り合える確率も無きにしもあらずなんだけど性格に難有りな女という設定にされていた。

彼女の人生は悲惨なもので、覚えている限りでもヒナコとセトワール王子の恋路を邪魔したり、その為にヒナコを虐めたりで最終的には処刑されてしまう。

要するに、レイトアーノという女は性格が悪く意地汚い人間なのである。

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