敵役令嬢はラスボスに求婚される。
直訴
私は今、北方民族の領土で北方民族に囲まれている。

ごっつい体と剛健な筋肉。まともに闘ったら確実に私はミンチになるだろう。

彼らは、そんな事を考えている私を睨みつけながらザワザワしている。

数分前に馬にまたがり彼らの基地に単身乗り込んだ私は、呆気なく捕まり、縛られた。
これは、計画通りだ。一切の抵抗をせず、彼らの長に会いたいと懇願した。

今は、その長を待っている。
すると、奥の方からスーッと北方民族達が道を開けてその間を屈強な男と、少し年老いたおじいさんが歩いてきた。

「私に用がある小娘とはお前か?」

どうやら、待ち望んだ長らしい。

「はい、突然押しかけて申し訳ありません。私は、クレシア国騎士団のレイトアーノ・ソランティアと言います。折行ってお話したいことがあったので伺いました。お目にかかれて光栄です。」

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