敵役令嬢はラスボスに求婚される。
朝の素振りは私の日課だ。 やっぱりどんなに頑張っても女だから力勝負になると男に負けてしまう。
少しでもその差を埋めるために毎日の筋トレは欠かさない。実は警察官の時からの日課だったりする。

素振りが終わりランニングに出る。その後は一通り筋トレをして、6時半に宿舎に戻り着替えをすませて朝食に向かう。

食堂…と言うよりレストランの方がしっくりくる食堂で、騎士の仲間たちと朝食を取る。その前に先輩騎士たちの配膳を済ませる。私達の後輩は後一年は出来ないので、4年間未だに私達は下っ端騎士として生活している。

「おはよう、レイ」
同期のノテンが配膳しながら挨拶をしてきた。
「おはよう、ノテン。今日も早いのね」
彼は誰よりも早く食堂に来て、仕事をするし訓練でも一切手を抜かない真面目さんだ。
「レイこそ、いつもの日課は終わったの?」
同期の中でも特に中が良いので、彼は私の事を【レイトアーノ】ではなく、【レイ】と呼ぶ。
「うん。今日もいい朝だった。」
そんな会話をしながら配膳を終えた頃先輩騎士たちが食堂にやってきて朝食を取り始める。先輩が全員手を付け始めたら私達もようやく食事にありつけるのだ。

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