敵役令嬢はラスボスに求婚される。
青の騎士団は、唯一完全実力主義で力のあるものは出世する事ができるので多くの平民出身者は、青の騎士団に入団する。
そう考えると彼が青を希望したのも納得できる。

「これから朝礼ミーティングを行う。」
副団長が号令をかける声に、シーナのことを考えていた頭を切り替える。

「新人の諸君、青の騎士団へようこそ。今年は6人の勇士が青の騎士団へ入団してくれた。これから我々は、国の最前線で戦う仲間である。我々は、国の剣であることをまずはその胸に刻んでもらいたい。厳しい任務になるが、騎士としての誇りを持って取り組んでもらいたい。」
副団長は、軽く脅しともとれる挨拶を済ませ私達新人6人のペアとなる二人の先輩が紹介された。

私のペアに紹介されたのは、ナルさんと言うお体格の良い豪快そうなお兄さんと言う感じの人と、ヴィアーヌさんと言う眉間にシワを寄せた怖い顔をしている屈強な人だった。
どちらも、33歳で同期だとナルさんが教えてくれた。

「新人のそれぞれの任務は、ペアになった二人と行ってもらう。いきなり国境警備の最前線に行くものもいれば、連絡役を担うものもいるだろう。全ての行動が戦争に発展しかねないものであると自覚を持ってこの国の平和を守ってほしい。最後に団長から一言お願いします。」

副団長の脅しとしかとれない言葉の後にシアロン団長が一歩前に出た。
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