代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「深山紗和を賭けて潰れるまでの勝負だ。負けたら潔く身を引く!」
「やってやるよ」
交互に同じ量を嗜んでいく。
負けじとどんどんスピードもついてきて……何杯くらい飲んだか正直覚えていない。
気付いたら自分家のベットの上だった。
頭がガンガン痛い……
俺……どうやって帰って来たんだ?
あ…財布……携帯は!?
ダメだ……思うように体が動かない……
喉カラカラ……
お、枕元に水が置いてる。
俺が!?そんな余裕あったのか?
いや、違う……
今…俺が握ってる華奢な指は誰…!?
ゆっくり体を起こしたら長い髪と綺麗な寝顔。
ドキッとした。
俺の手を握りながらベット横に座り込み寝落ちしてる紗和の姿。
一気に目が覚めて昨日何があったのか必死に思い出そうとするも何も覚えてない自分に心底嫌気が差した。
一体何がどうなってこうなったんだ!?
でも………寝顔可愛い。
ひざ掛けが少しはだけて肩が見えてる。
そっとかぶせたら長い睫毛が揺れてハッと息を呑んだ。
ゆっくり重なる視線。
カーテンの隙間から朝日が溢れ差している。
外ではスズメの鳴き声が。
間違いなく、朝を迎えてる。
せっかくかぶせたひざ掛けも、紗和が起きた拍子でまたはだけて……
寝ぼけ眼で「あ…すみません…寝ちゃってた」とか感動しちゃうんですけど?
朝までずっとそこに居てくれたの?
握ってた手はスルーして「あっ!」と目の前まで来て俺の顔をマジマジと見てくる。